エルハートナースケアの皆さま
大変お世話になりまして、ありがとうございました。2015年1月に来ていただくようになってから2017年10月までに間を思い返すと、エルハートさんには、大切な私たちふたりの時間を、より自分たちらしく幸せに過ごせるよう助けていただいた、という思いが一番大きいです。その時々の夫のつらさを、他の患者さんと比較したりせずにそのまま分かろうと対処してくださり、妻の素人考えも否定せずに一緒に考えてくださいました。
まず私が驚いたのは、エルハートの看護師さんどなたとも、夫が打ち解けて話せていた、ということです。私の知るそれまでの夫は、妻以外の人にはとにかく口数が少ない人でした。痛みやつらさなどについて話す様子を見ていると、「きちんと伝えたい、知りたい、より良い状態になりたい」という本人の意思が感じられたので、エルハートさんに来ていただいた頃には、徐々に病気と向き合えるようになっていったのだろうと思います。それでも、エルハートさんをとても信頼していたからこそ、なんでも話せたのだろうと思います。自分から世間話もしたりして、病状が落ち着いているときばかりでなく、いつもどこか楽しそうでした。きっとどの方のことも大好きだったんだと思います。もちろん私も看護師さんが来てくださる時間が楽しみでした。1年以上先に来ていただいていた看護師さんと仲良しになれたことが、訪問治療の先生と早く打ち解けられたことにつながったとも思い、感謝しております。
山田さんにお話させていただいたことがあるのですが、エルハートの皆さんは技量粒ぞろいの上、個性豊かで、そのおひとりおひとりの持ち味が、お仕事にとても活かされ発揮されているように思いました。どなたもエルハートの一員でいることに誇りを持ち、この時間に集中して生き生きとお仕事されていると感じました。だからこそ、好感が持て、信頼でき、結果、身体的な具合の悪さだけでなく、病気でいることの本人と家族の不安を、たくさん和らげていただけたと感謝しております。
妻の私は、とにかく思いが強かった。エルハートさんはその思いを、専門職の立場で受け止めて認めてくださり、悔いなくやれるように支えご指導してくださいました。妻として、もっと優しくできていれば、などという悔いはきりありませんが、少なくとも医療・看護面につきましては、専門職の皆さまにその都度言いたいことが言え、その患者と家族の意思を最大限尊重していただけましたので、終わったとき、これで良かったという気持ちになれました。その気持ちは今も変わらず、でもようやく力みも消えて、温かく穏やかに「ほんとうに良かったね」と思えております。
最初に書きましたように、おかげさまで、私たちらしく幸せに生きることができました。ことに夫がベッド上での生活になり、残された時間がもうとても少ないと互いに察してから亡くなるまでの時期には「なんて贅沢な時間を頂いているのだろうね」と、そばにいてくれた次女と話もしています。そしてその時間の延長に、本人の「ありがとう」があり、静かに"息を引き取ったとき"がありました。ずっと一緒にいられたおかげで、夫の死を、とても自然なものとして受け入れることができたように思います。これまで精一杯ふたりで生きてきて、その延長として死があった、という思いです。
「末期の水はご自宅なのでお好きなものを」と山田さんが教えてくださって、夫の好きだったお酒で唇を湿してあげれたのもうれしかったです。お会いしたことにない方も、誕生日カードにお心のこもったメッセージをくださりありがとうございました。
夫が旅立って、もうすぐ5か月にもなろうとしています。宝物のような日々は、いつもそばにいてくれたエルハートさん抜きには想像できません。今エルハートさんを思うと、家族だった人たちみたいな気持ちがいたします。うちに来てくださって、本当にありがとうございました。ここ調布で皆さまの益々のご活躍をお祈りし、心より応援しております。
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